KYO SAKAMOTO
《世界を目指す山梨の若手音楽家》
1999 年山梨県北杜市で父雅紀と母千恵の間に生を受けた。
父はドラマーであ り、母もクラシック音楽好きで、響が声楽を学ぶ上で助力を惜しまなかった。
11 歳の時にオペラ歌手の声を聞き、クラシック音楽の世界に興味を持った。
初めて購入した CD はローマ・カトリック教会で用いられる宗教音楽である 「グレゴリオ聖歌」、次いで「三大テノール クリスマスコンサート」。ますま す歌の世界に傾倒する。14 歳の夏に甲府で声楽教室を開いていたオペラ歌手の 佐佐木チカ氏に師事し、コンクールやコンサートに出演しながら技術を積み重 ねていく。
甲斐清和高等学校で⻲井陽二氏のもと音楽的素養を養い、東京芸術 大学の吉田浩之教授の元で様々な言語の歌、韻律学と豊かな感情による表現を学ぶ。さら には歌唱音声研究者である上野目泰之氏に音声学の観点から発声を学び、現在はイタリア のバーリ在住のオペラ歌手、高橋達也氏のもとで発声を見つめ直し、レパートリーの開拓に勤しむ。 Luciano Pavarotti のような世界を駆けるテノール歌手になりたいと切望し今日まで発声や音楽表現 を探究し続けている。
16 歳の時に訪れたウィーン国立音楽院で一流のソプラノ歌手である Victoria Loukianetz 女史に「ヨー ロッパのオペラ座に立てる声を持っている。それどころかそれ以上のことができる声だ」、 また現在師事しているイタリアのペトゥルッツェッリ歌劇場芸術監督 Elena Rizzo 氏に「イタリアのオ ペラ界で活躍できるだけの声をもっている」と称される。
《苦心の末、顕となる才覚》
声楽を学び始めた頃、低声を歌うバリトンとして育てられる。
東京藝術大学大学に入学。しばらくはどの声種になるのかわからないと言われていたが、大学 3 年の終わりに高橋達也氏に出会いテノールの中でも特に輝かし く、高音を易々と出す「レッジェーロ・テノール」であると告げられる。高音が満足に出ていなかった彼 にとってその 1 年間は非常に苦しむ時期となった。しかし高橋氏の熱心な指導により、10 年以上悩み続 けていた問題を僅か1年余りで解決し、周囲が思いも寄らない形で才能を開花させる。イタリアの澄み渡 る⻘空のような声質とダイヤのような輝きの響きを併せもち、現在イタリアオペラの中でもロッシ ーニやドニゼッティ、ベッリーニなどのベルカントオペラを中心に据えたレパートリーを開発し、超絶技 巧と言われるアジリタ唱法やレッジェーロにのみ許された超高音を昇華させ続けている。声楽を佐佐木チカ、⻲井陽二、吉田浩之、古楽声楽を野々下由香里、発声を上野目泰之、高橋達也、音楽をElena Rizzo の各氏に師事。
趣味は料理と日本刺繍で美味しい洋菓子が大好物。